プリピャチとは

原子力発電所から4キロ離れた“プリピャチ”は、発電所の労働者が暮らす街だった。事故の直後に50,000人の住民が避難し、当時のソ連全地域に移住することになった。それ以降、家々は荒廃し、街への立ち入りは特別許可証が必要となった。今日のプリピャチは厳格な監視下に置かれたゴーストタウンとなっている。

プリピャチは原発の脇を通ってドニエプル川に合流する川の名前でもある。今日でも立入制限区域内の居住者はそこで魚を採って暮らしている。


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30キロ圏は有刺鉄線で囲まれている。これはコンパスで引いた境界であり、現実の土壌汚染とは対応していない。立入制限区域の内側で生活することは相変わらず禁止されているが、ホームレスは効率的な監視が不可能なこの地域に出入りしている。検問所の軍人が区域内の立ち入りをチェックする。区域内から物や食品を持ち出すことは禁止されている。

区域内の原発では、15,000人余りが交代制で働いている。1998年の撮影当時、3号機は依然として稼働中であり(2000年まで稼動)、環境研究所では植物や動物に対する放射能の影響が研究されている。また最終処理施設が建設中であり、4号機の石棺の問題と共に、放射性廃棄物の最終的な保管場所の問題を解決せねばならない。彼らはその代償に2倍の賃金を得るが、支払いは不定期である。被曝の危険を意識的に受け入れつつこの区域内で働く人間たちはどうなるのだろうか。

>>プリピャチ画像へリンク powered by flickr

PRIPYAT
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