カンヌ国際映画祭ある視点部門のオープニング作品として上映され、そのミステリーな展開に会場を驚きの渦に巻き込んだ、ロウ・イエ監督史上、最もスキャンダラスなエンタテインメント作!
"愛と孤独に揺れる心"を描き続けてきた映画界の詩人ロウ・イエが、中国大手BBSサイトに投稿された夫の浮気に苦しむ女性の話をヒントに、盟友メイ・フォン(『スプリング・フィーバー』脚本)、チン・ハオ(『スプリング・フィーバー』主演)、ハオ・レイ(『天安門、恋人たち』主演)らと作り上げた本作は、第65回カンヌ国際映画祭ある視点部門のオープニング作品として上映され、その複雑で予測できない人間模様と、時に笑いを誘うほどの大胆な展開で会場を驚きの渦に巻き込み、熱狂的に支持された。「中国では二重生活をしている人が多くいる」と監督が語るように、現代中国社会のダブルスタンダードや、一人っ子政策の弊害という問題をも浮き彫りにしつつも、激しい感情のぶつかり合いをロウ・イエ作品独特の漂うようなカメラワークで描き、一流のエンタテインメントに仕立て上げた。
※2014年春から「夫婦のどちらかが一人っ子の場合は二人目の出産を認める」として、中国都市部より順次、一人っ子政策の緩和策が地方自治体により順次実施されることになった。
とある事件。被害者の女性と数時間前まで一緒にいた男は、二つの家庭を持っていた。
予測不能の<メロドラマ・ミステリー>!!!
優しい夫と可愛い娘。夫婦で共同経営する会社も好調で、なにも不自由のない満ち足りた生活を送る女ルー・ジエ。愛人として息子と慎ましく生活しながらも、いつかは本妻に、と願う女サン・チー。流されるまま二人の女性とそれぞれの家庭を作り、二つの家庭で生活する男ヨンチャオ。
いびつながらも平穏に見えたそれぞれの日常は、ほんの少しの出来事でいとも簡単に崩壊し、その事件は起きた。「二重生活」が原因で巻き起こる事件、さらにそれが新たな事件を生み、事態は複雑になっていく。3人の男女、事件を追う刑事、そして死んだ女。それぞれの思わくと事情が何層にも重なりあい、物語はスリリングに進んで行く。