2023年配給作品
シャドウプレイ【完全版】
2023年1月20日(金)新宿K's cinemaほか全国順次公開
中国の名匠ロウ・イエ監督作品
加速する欲望と愛―中国の30年、そして香港、台湾を舞台に加えて描く
1989年という奇しくも天安門事件が起こった年から、社会主義市場経済が押し進められ激変する中国の30年間を、香港、台湾との離れがたい関係と、ある家族の姿を通して描くクライム・サスペンス。
ロウ・イエ監督は「この映画は、中国の改革開放の中で、個々人と家族がたどった運命の変遷を描いた物語」と語る。ドキュメンタリー的な撮影にこだわり、年代を錯綜させながら、見る側の心理に逼迫するラストを作り上げる手腕は圧巻だ。
いつだってそう、
すべては忘れ去られる。
事件を追う若き刑事ヤンには、中国の若手人気俳優ジン・ボーラン(井柏然)。野心家の不動産会社社長ジャンに、ロウ・イエ組常連のチン・ハオ(秦昊)。市の開発責任者タンに、チャン・ソンウェン(張頌文)。その妻で精神を病んだことがあるリンに、『SHOCK WAVE ショック・ウェイブ 爆弾処理班』のソン・ジア(宋佳)。タンとリンの娘ヌオに、『ソウルメイト/七月と安生』のマー・スーチュン(馬思純)。チャンのビジネス・パートナーで台湾人アユンに『あの頃、君を追いかけた』のミシェル・チェン(陳妍希)が出演。【完全版】では、検閲によりカットされていた香港の俳優エディソン・チャン(陳冠希)が8年の休養期間を経て出演している。
また、音楽には、本映画完成後の2018年2月に亡くなった、ポストクラシカル・シーンを代表するアイスランド出身のヨハン・ヨハンソンとヨナス・コルストロプが手掛け、静かなピアノ曲や、予告編で使用されている情感溢れる楽曲を提供している。
なお、本作は、2019年第20回東京フィルメックスのオープニング作品として日本初上映されたバージョンに検閲により監督が余儀無くカットせざるをえなかった計5分間のシーンを加え、129分となる。
第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門正式招待作品
クレジット
(2018年/中国/129分/北京語・広東語・台湾語/DCP/1.85:1 原題:『风中有朵雨做的云』)
監督:ロウ・イエ(婁燁)
出演:ジン・ボーラン(井柏然)、ソン・ジア(宋佳)、チン・ハオ(秦昊)、マー・スーチュン(馬思純)、チャン・ソンウ ェン(張頌文)、ミシェル・チェン(陳妍希)、エディソン・チャン(陳冠希)