2012年配給作品
聴こえてる、ふりをしただけ
2012年8月11日(土)、渋谷アップリンクほか、全国順次公開
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イントロダクション
★第62回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門こども審査員特別賞受賞
新鋭・今泉かおり監督が、自らの体験と記憶をもとに繊細に描く“目には見えない魂”の物語。
本業が精神科の看護師であり、2人の子供の母親でもある今泉かおり監督による初の劇場長編作。主人公である5年生の少女が感じた、容赦なき現実との葛藤は、今泉監督自身の実体験である。今泉監督は小学生の時に、家族が大病したことで、突然にして大人になることを強いられた。そんな複雑な胸の内とは裏腹に、学校ではこれまでの日常生活を送らなければならなかった辛い思いを、本作では再現しながら撮ったという。少女が脳と魂の関係に気づき、お化けが怖くなくなると同時にむなしさを感じる姿など、巧みな心理描写によって全編が綴られていく
ストーリー
不慮の事故で母親を亡くした、11歳の少女・サチ。周囲の大人は「お母さんは、魂になって見守ってくれている」と言って慰めるが、なかなか気持ちの整理はつかない。何も変わらない日常生活の中で、サチの時間は止まっていく。お母さんに会いたい。行き場のない想いを募らせるサチのもとに、お化けを怖がる転校生がやってくる―。
遺された者は、どう生きて行けばいいのか。深い喪失から立ち上がり、明日へと生きるためには、何を捨て、何を自覚しなければならないのか。
母との死別、そして新しい世界。11歳の少女が悩み、立ち止まり、再び新しい日常へと生きる姿を瑞々しく綴った本作は、大人を一度子どもに戻してから、子どもから大人にさせてくれる。
クレジット
(2012年/日本/99分)
監督・脚本・編集:今泉 かおり
撮影:岩永 洋
録音:根本 飛鳥、宋晋瑞
照明応援:倉本光佑、長田青海
音楽:前村晴奈
出演:野中はな、郷田芽瑠、杉木隆幸、越中亜希、矢島康美、唐戸優香里