Comments (敬称略・順不同) 今やバレエは少女の夢だけでなく少年の夢でもある。 日本ではあまり知られていないノルウェーのバレエ事情もさることながら 登場する少年達のレベルの高さにも注目。14~5歳で人生の岐路に立つ悩みや不安に共感すると共に彼等の未来に幸あれと祈らずにはいられない。 ─山岸凉子(漫画家) まさに青春映画! バレエをはじめた頃のまっすぐな気持ちが蘇った! 大人になったら忘れがちな、好きだということの大切さ、信念を持ち、ブレない心があれば、新たな道が開かれることを、この映画は教えてくれました。ありがとう! バレエボーイズ! ─首藤康之(バレエダンサー) 14歳。透明の汗、歯列矯正、ママとのキス。 声変わり、ニキビ、更衣室、壁のらくがき、ぼくたちだけの合図。 なんて楽しいんだろ、男の子がつらい目に遭うのって! ─売野機子(漫画家) 少年たちの踊るバレエは、なんと無垢で純粋なのかとおどろいた。 ポーズをとった目線の先に、なにを見ているのだろう。 あどけなさがいまだ残る14歳の少年に、今、決めろというのは酷ではないか。 夢を持ちつづけるか、あきらめるか。大切にすべきは、友か自分か。 でも、どちらを選んでも、きっとすべてが正しいと思いたい。 ─KIKI(モデル) 半裸でじゃれ合う少年たち、シャワーシーン、そして第二次性徴の肉体の変化……。 バレエに全てを捧げる少年たちの成長物語に感動している合間に、珠玉の萌えシーンが。感動と萌えが交互に訪れます。監督はわかってらっしゃいます。 ─辛酸なめ子 (漫画家・コラムニスト) トゥシューズ・チュチュ・シニヨン。バレエは甘美な“ガールズ”のイメージが色濃いけれど。 衣装や化粧は控えめな“ボーイズ”だからこそ、心身の美しさ・強さ・儚さが際立つ。 銀色の輝きを放つ少年の、予感に満ちたはじまりのひととき。 彼らの葛藤や不安や希望の光が、かつての自分の余韻のように胸を打つ。 彼らと同年代の少年少女に観てほしい。あの頃を忘れかけたおとなたちも。 ─甲斐みのり(エッセイスト) 15歳。一生忘れないと語った、更衣室の友情。でも夢を追いはじめたとき、その関係は変化していく――。 チーム男子の輝きはもちろん、葛藤と別れが胸に響くドキュメンタリー。 「僕はここにいると、主張したい」。最後のルーカスの揺るぎない眼差しに、孤独にたえる勇気をもらった。 痛みはきっと、成長痛なのだ。 ─高野麻衣(コラムニスト) ドキュメンタリーなので物語は終始淡々と描かれます。 しかし、若い彼らにとっては今現在も進行する生々しい現実です。 映画を最後まで見ても彼らの今後はわかりません。その後を知るのは怖いけど5年後10年後も見てみたい。 後々こうなりましたと締めくくられることのない世界は一見淡白に思えてもやはりシビアです。 ─志村貴子(漫画家) 私もバレエ以外の道は考えたことがなかった。 何かを諦めたり、犠牲にしたりすることは当たり前だし、必要なことだと思っていた。 彼ら3人は、自分がどう生きたいのか悩みながら今日も踊っている。 ルーカスの顔とからだがどんどん変わっていくのが、微笑ましくも、なんだか切ない。 ─米沢唯(新国立劇場バレエ団 プリンシパル) ひとつの道を極めるということは苦しいことの方が多いかも知れない…。 プロのバレエダンサーになれるのはほんの一握り。そのほとんどは生まれ持った才能で決まってしまう厳しい世界。でも、どんなに才能に恵まれていても努力なしには一流にはなれない。 葛藤し、迷いながらもバレエに打ち込む若者たちの姿は、昔の自分を見ているようでした。 ─湯川麻美子(元新国立劇場バレエ団 プリンシパル) オスロのバレエ学校で学ぶ彼らを見て、私もモナコのバレエ学校で過ごした日々を思い出して懐かしくなりました。 バレエ学校の仲間というのは友達でもあり、ライバルでもある難しい関係だけど、彼らは“バレエ愛”というもので繋がっていて、そこはきっといつまでも変わらないと思います。 少年たちを追い続けたカメラは、少年たちのバレエに対するまっすぐな心、バレエに没頭する彼らの顔つきの変化までをとらえ、私も彼らの成長を追うことが出来て嬉しかったです。映画を観て、彼らのこれから歩む道も応援したいと思いました。 ─上野水香(東京バレエ団プリンシパル) 少年時代の自分と3人を重ね合わせながらこの映画を観ていました。はじめて女性をサポートしたときの照れくささ。オスロからロンドンに出て行くルーカスの姿には、生まれ育った京都から東京に出てきたときの不安感と、それを上回る“バレエが上手くなりたい”という強い想いが蘇ってきました。3人のダンサーたちがたどる道のりをぜひ皆さんにも体感していただきたいです。 ─柄本弾(東京バレエ団プリンシパル) この映画を観て、若い頃経験した苦しい気持ちや、悔し涙を流した情景や、他の事を犠牲にしてでもただ踊りたいという熱い気持ちを思い出しました。ロッカールームではふざけあいまだまだ幼い姿を見せる3人の少年たちがそれぞれの将来を見据えて葛藤しながらも自分と戦う姿にこの映画を観た人の多くが勇気づけられると思います。沢山の可能性を秘めている今の若者たちに是非見てほしい映画です。 ─金子紗也(スターダンサーズ・バレエ団) バレエダンサーが憧れの的で、生活が安定しているロシアやフランスとは異なり、ダンスが大好きで脇目もふらず練習を重ねて力をつけても、将来の生活は保障されない、日本と同じ状況のノルウェーの男子バレエ学校生3人のドキュメンタリー。とにかく踊りたいと努力を重ねる彼らの目の美しさ、成長ぶりは、切ないほどに感動的である。 ─村山久美子(舞踏評論家) 大舞台にあがる、その一歩手前にいる少年たちの輝き。 三人が笑って悩んで育っていく、そのきらきらした過程を目撃できて心も躍る。 一つの夢に情熱をかけ、ひたむきに邁進していく姿は麗しく眩しい。 彼らはまだ「役」を演じてはいないのに。 ─Cuvie(漫画家) 『バレエボーイズ』に溢れているのは、バレエの美しさや音楽の美しさだけでなく、それぞれの道を歩き出そうとする彼らの美しさだった。楽しくて仕方ないロッカールームでの時間に別れを告げて、いつか必ずひとりひとりになってしまう彼らに、惜しみない拍手を送りたい。 ─加藤千恵(小説家・歌人) あどけなさを残した少年たちの顔が4年という月日を重ねて 大人の顔になってゆく。彼らはまだ踊っているだろうか。 ドキュメンタリーはエンディングを向かえることなく、心の中に瑞々しく、沁み渡り続ける。 ─名久井直子(ブックデザイナー) 練習練習また練習の日々に、何者かになろうともがく若い時間の、うんざりするような長さを思う。 男の子たちのまだちょっとぼんやりした幼い顔つきを観るだけで、胸が詰まってしまった。 みんながんばれ! 絶対夢叶えてね! ─山内マリコ(作家) 男だけの更衣室での下ネタ、女子の体を恐る恐る支える姿―そんな少年らしい一面で私たちを安心させてくれたかと思いきや、その一秒後、彼らは軽やかに私たちを飛び越えていく。十二歳から十六歳。少年時代の四年間なんてもう、宇宙だ。三人分の宇宙が詰め込まれた七十五分間に、私たちは勝手に胸打たれ、感動し、祈り、涙する。彼らはきっとその間にも、私たちを颯爽と飛び越え、遥か夢の先へと歩みを進めているのだろう。余りにも逞しいその姿は、どんな言葉でも捉えられないからこそ、美しい。 ─朝井リョウ(作家)
Comments (敬称略・順不同)
今やバレエは少女の夢だけでなく少年の夢でもある。 日本ではあまり知られていないノルウェーのバレエ事情もさることながら 登場する少年達のレベルの高さにも注目。14~5歳で人生の岐路に立つ悩みや不安に共感すると共に彼等の未来に幸あれと祈らずにはいられない。
─山岸凉子(漫画家)
まさに青春映画! バレエをはじめた頃のまっすぐな気持ちが蘇った! 大人になったら忘れがちな、好きだということの大切さ、信念を持ち、ブレない心があれば、新たな道が開かれることを、この映画は教えてくれました。ありがとう! バレエボーイズ!
─首藤康之(バレエダンサー)
14歳。透明の汗、歯列矯正、ママとのキス。 声変わり、ニキビ、更衣室、壁のらくがき、ぼくたちだけの合図。 なんて楽しいんだろ、男の子がつらい目に遭うのって!
─売野機子(漫画家)
少年たちの踊るバレエは、なんと無垢で純粋なのかとおどろいた。 ポーズをとった目線の先に、なにを見ているのだろう。 あどけなさがいまだ残る14歳の少年に、今、決めろというのは酷ではないか。 夢を持ちつづけるか、あきらめるか。大切にすべきは、友か自分か。 でも、どちらを選んでも、きっとすべてが正しいと思いたい。
─KIKI(モデル)
半裸でじゃれ合う少年たち、シャワーシーン、そして第二次性徴の肉体の変化……。 バレエに全てを捧げる少年たちの成長物語に感動している合間に、珠玉の萌えシーンが。感動と萌えが交互に訪れます。監督はわかってらっしゃいます。
─辛酸なめ子 (漫画家・コラムニスト)
トゥシューズ・チュチュ・シニヨン。バレエは甘美な“ガールズ”のイメージが色濃いけれど。 衣装や化粧は控えめな“ボーイズ”だからこそ、心身の美しさ・強さ・儚さが際立つ。 銀色の輝きを放つ少年の、予感に満ちたはじまりのひととき。 彼らの葛藤や不安や希望の光が、かつての自分の余韻のように胸を打つ。 彼らと同年代の少年少女に観てほしい。あの頃を忘れかけたおとなたちも。
─甲斐みのり(エッセイスト)
15歳。一生忘れないと語った、更衣室の友情。でも夢を追いはじめたとき、その関係は変化していく――。 チーム男子の輝きはもちろん、葛藤と別れが胸に響くドキュメンタリー。 「僕はここにいると、主張したい」。最後のルーカスの揺るぎない眼差しに、孤独にたえる勇気をもらった。 痛みはきっと、成長痛なのだ。
─高野麻衣(コラムニスト)
ドキュメンタリーなので物語は終始淡々と描かれます。 しかし、若い彼らにとっては今現在も進行する生々しい現実です。 映画を最後まで見ても彼らの今後はわかりません。その後を知るのは怖いけど5年後10年後も見てみたい。 後々こうなりましたと締めくくられることのない世界は一見淡白に思えてもやはりシビアです。
─志村貴子(漫画家)
私もバレエ以外の道は考えたことがなかった。 何かを諦めたり、犠牲にしたりすることは当たり前だし、必要なことだと思っていた。 彼ら3人は、自分がどう生きたいのか悩みながら今日も踊っている。 ルーカスの顔とからだがどんどん変わっていくのが、微笑ましくも、なんだか切ない。
─米沢唯
(新国立劇場バレエ団 プリンシパル)
ひとつの道を極めるということは苦しいことの方が多いかも知れない…。 プロのバレエダンサーになれるのはほんの一握り。そのほとんどは生まれ持った才能で決まってしまう厳しい世界。でも、どんなに才能に恵まれていても努力なしには一流にはなれない。 葛藤し、迷いながらもバレエに打ち込む若者たちの姿は、昔の自分を見ているようでした。
─湯川麻美子
(元新国立劇場バレエ団 プリンシパル)
オスロのバレエ学校で学ぶ彼らを見て、私もモナコのバレエ学校で過ごした日々を思い出して懐かしくなりました。 バレエ学校の仲間というのは友達でもあり、ライバルでもある難しい関係だけど、彼らは“バレエ愛”というもので繋がっていて、そこはきっといつまでも変わらないと思います。 少年たちを追い続けたカメラは、少年たちのバレエに対するまっすぐな心、バレエに没頭する彼らの顔つきの変化までをとらえ、私も彼らの成長を追うことが出来て嬉しかったです。映画を観て、彼らのこれから歩む道も応援したいと思いました。
─上野水香(東京バレエ団プリンシパル)
少年時代の自分と3人を重ね合わせながらこの映画を観ていました。はじめて女性をサポートしたときの照れくささ。オスロからロンドンに出て行くルーカスの姿には、生まれ育った京都から東京に出てきたときの不安感と、それを上回る“バレエが上手くなりたい”という強い想いが蘇ってきました。3人のダンサーたちがたどる道のりをぜひ皆さんにも体感していただきたいです。
─柄本弾(東京バレエ団プリンシパル)
この映画を観て、若い頃経験した苦しい気持ちや、悔し涙を流した情景や、他の事を犠牲にしてでもただ踊りたいという熱い気持ちを思い出しました。ロッカールームではふざけあいまだまだ幼い姿を見せる3人の少年たちがそれぞれの将来を見据えて葛藤しながらも自分と戦う姿にこの映画を観た人の多くが勇気づけられると思います。沢山の可能性を秘めている今の若者たちに是非見てほしい映画です。
─金子紗也(スターダンサーズ・バレエ団)
バレエダンサーが憧れの的で、生活が安定しているロシアやフランスとは異なり、ダンスが大好きで脇目もふらず練習を重ねて力をつけても、将来の生活は保障されない、日本と同じ状況のノルウェーの男子バレエ学校生3人のドキュメンタリー。とにかく踊りたいと努力を重ねる彼らの目の美しさ、成長ぶりは、切ないほどに感動的である。
─村山久美子(舞踏評論家)
大舞台にあがる、その一歩手前にいる少年たちの輝き。 三人が笑って悩んで育っていく、そのきらきらした過程を目撃できて心も躍る。 一つの夢に情熱をかけ、ひたむきに邁進していく姿は麗しく眩しい。 彼らはまだ「役」を演じてはいないのに。
─Cuvie(漫画家)
『バレエボーイズ』に溢れているのは、バレエの美しさや音楽の美しさだけでなく、それぞれの道を歩き出そうとする彼らの美しさだった。楽しくて仕方ないロッカールームでの時間に別れを告げて、いつか必ずひとりひとりになってしまう彼らに、惜しみない拍手を送りたい。
─加藤千恵(小説家・歌人)
あどけなさを残した少年たちの顔が4年という月日を重ねて 大人の顔になってゆく。彼らはまだ踊っているだろうか。 ドキュメンタリーはエンディングを向かえることなく、心の中に瑞々しく、沁み渡り続ける。
─名久井直子(ブックデザイナー)
練習練習また練習の日々に、何者かになろうともがく若い時間の、うんざりするような長さを思う。 男の子たちのまだちょっとぼんやりした幼い顔つきを観るだけで、胸が詰まってしまった。 みんながんばれ! 絶対夢叶えてね!
─山内マリコ(作家)
男だけの更衣室での下ネタ、女子の体を恐る恐る支える姿―そんな少年らしい一面で私たちを安心させてくれたかと思いきや、その一秒後、彼らは軽やかに私たちを飛び越えていく。十二歳から十六歳。少年時代の四年間なんてもう、宇宙だ。三人分の宇宙が詰め込まれた七十五分間に、私たちは勝手に胸打たれ、感動し、祈り、涙する。彼らはきっとその間にも、私たちを颯爽と飛び越え、遥か夢の先へと歩みを進めているのだろう。余りにも逞しいその姿は、どんな言葉でも捉えられないからこそ、美しい。
─朝井リョウ(作家)