イギリスを代表する音楽家、ベンジャミン・ブリテン (1913-1976)の《ウォ−・レクイエム》は、第二次世界大戦で破壊されたコヴェントリー大聖堂の再建献堂式のために作曲された。作品は“レクイエム
(永遠の安息を)”“ディエス・イレ (怒りの日)”“オッフェルトリウム (奉献文)”“サンクトゥス (聖なるかな)”“アニュス・デイ (神の小羊)”“リベラ・メ
(われを解き放たせたまえ)”の6つの部分で構成されており、歌詞はラテン語の典礼文とともに、ウィルフレッド・オーエンの詩がそれぞれの部分に挿入されている。この曲には平和を愛し、戦争を憎んだブリテンの想いが込められている感銘深い大作。また、ブリテンの創作活動を集大成したモニュメントとも言える作品であり、20世紀の音楽史上においても確かな足跡を残す傑作だ。
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