ピストバイクとは、競輪で使用される競技用自転車。基本的にブレーキが無く、“スキッド”というトリック（ワザ）でスピードを緩める。そもそも1990年代にアメリカのメッセンジャー達が、ハードなユースにも耐えられる比較的安価なギア、という理由からピストバイクを選んだのがこの流行の始まりとされている。
ベテランメッセンジャー曰く「(ピストで)走っている間は自転車と会話してるような、そんな楽しさがある」そういう魅力とシンプルな構成のフレームの美しさなどが相まって、ストリートでもブレイクしている。一部ではピストの危険なところだけに焦点を当てて誤解を招いている節もあるが、実際は無茶な乗り方さえしなければとても安全な自転車なのだ。厳密に言えばブレーキがないというよりも脚を使って減速できるブレーキという構造になっている。
自分の周囲の動きを予測しながら操るというその乗りこなし術や、数々のトリックの存在、駆体のカスタマイズにおけるパーツ選びの楽しさなども人気の高まりの要因だ。

※日本では法規上ブレーキ系統がない自転車で公道を走ることは禁止されています。