この度、12月7日発売のDVD製品『パラダイス・ナウ(ULD-369)』に関しまして、オリジナル音声が5.1chサラウンドにて再生されないという欠陥が発覚致しました。
プレスのマスター作成時に、2.0chの音源にて間違ってオーサリングを行いました製造ミスが原因です。
ただし、通常のTV、ステレオ装置で鑑賞される場合には問題はございません。
平素より十分注意を払っておりましたが、今回のような不始末を生じましたことは、まだまだ弊社の検証体制に不備があるものと深く反省しております。
至急、修正を加えた製品を製造中でございます。
今後の対応と致しまして、既にご購入のお客様につきましては、こちらで製品をお取り替えさせて頂きます。
ご購入DVD『パラダイス・ナウ』(ULD-369 本体価格3,800円)の不良ディスクを、大変お手数ですが、着払いにて下記住所まで返送ください。
12月19日より順次、修正版ディスクと交換させていただきます。
返送のお手間をいただきますお詫びといたしまして、ささやかではございますが、劇場公開時パンフレットを同封させていただきます。
ご購入の皆様、各店舗の皆様、ディストリビューターの皆様には、大変ご迷惑をおかけ致しましたことを心よりお詫び申し上げます。
今後、このような不手際のないよう、十分に注意してまいる所存でございます。
どうか、今後とも変わらぬご愛顧のほどを、お願い申し上げます。
映画『パラダイス・ナウ』のDVD発売を記念してイベントを開催しました。第二回目の12月7日(金)に行われたイベントは、ベイルートに生まれ中東紛争問題を中心に取材活動を行なっている重信メイさんを招いてのトークイベントでした。
本編上映後に重信さんに現地での生活を元に、パレスチナの現状についてのお話を伺いしました。
"自爆攻撃"を批判する人は多いが、そうせざるをえなくなるほどに人を追い詰めているパレスチナの現状をお話してくださり、フランスのレジスタンスを例に、「勝つと"英雄"になるが、負けると"テロ"ということで終わらされてしまう。"テロ"というものが起こってしまうこと自体がどういうことなのかを考えて欲しい」と訴えていました。
また、「パレスチナ問題というのは、宗教の問題ではなく、占領している国と、されている国との戦いです」と仰っていました。
最後に、会場からの質疑応答で出た「日本と比べて、欧米の人々はパレスチナ問題についてどう考えているのか?」という問いに、重信さんは「日本のニュースやワイドショーは、ローカルなスキャンダルな報道がなされているが、世界のメディアは、日本より世界的な問題を多く取り扱っていて、国民全体がパレスチナ問題に対する関心が強く、一人ひとり意見をきちんと持っている」という回答をしていました。
夜遅いイベントにも関わらず、多くの人がイベントに参加し、最後まで重信さんの話に熱心に耳を傾けていました。
重信メイさんプロフィール:1973年、ベイルート生まれ。 大学では政治学を専攻。その後、ジャーナリズムを学ぶ。 中東紛争問題を中心に取材活動を行なう。著書に「秘密−パレスチナから桜の国へ」
『パラダイス・ナウ』DVD発売を記念して、上映とゲストを招いてのトークイベントを開催しました。この日のゲストは、海外取材で活躍されているフリーカメラマンの嘉納愛夏さん。今年9月、ビルマで凶弾に倒れたジャーナリスト・長井健司さんと、パレスチナを始め多くの現場を共にした嘉納さんにパレスチナについてお話をお伺いしました。
本編上映後、嘉納さんからパレスチナの生々しい現状が語られました。
「イスラエル人の側から見たら、この映画のラストは戦慄だと思います。私は何度も自爆テロ直後の現場を取材・撮影したことがありますが、そのたびに虚無感を覚えます。ネットで、犠牲者たちの名前や背景、バスに乗った経緯が公表されますが、それまで全く知らなかった赤の他人が、私の中に『物語』を持って入り込んでくるからです。
具体的に言うと、2002年4月の現場で見た、首から上しかなかった老女は名前をリヴカ・フィンクといい、息子が車で送ろうとしたのに“バスがあるから大丈夫”と断った末にテロにあってしまった。現場で見た遺体の姿と、ネットに載った顔写真、そして背景を知ることによって全くの他人事が『知人の不幸』のような錯覚を感じてしまうのです」
また、長井さんが2002年にパレスチナで撮影した映像も併せて上映。イスラエルからの空爆で崩壊した建物の下に埋まっている多くの人々、長い時間をかけて助け出そうとする人々。そして、自爆テロにあった後のバスの悲惨な状況など、テレビのニュースでは見ることのできないパレスチナの現実が映し出されました。
最後に、会場からの質疑応答で、多くの海外取材を経験している嘉納さんから見た日本についての印象をお聞きしました。「海外取材をしていると、日本はなんて平和な国なんだろうと思います。満たされすぎていて、のほほんと暮らしている人が多い。でも逆に、それが一番いいのかなとも感じています。パレスチナのように自分を必死になって守る必要がないのですから」
12/1(土)、『パラダイス・ナウ』を応援してくださったジャーナリスト、長井健司さんに関連したイベントが開催されます。
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/
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シンポジウム
長井健司さん殺害に抗議して
「最前線ジャーナリストの真実」
12月1日(土)12時30分〜14時30分(開場12時00分)
日本記者クラブ(日本プレスセンタービル)10階ホール
千代田区内幸町2−2−1
入場無料・当日受付(先着150名まで)
【パネリスト】
山路徹(ジャーナリスト、APF通信社代表)
石丸次郎(ジャーナリスト、アジアプレス大阪事務所代表)
高世仁(ジャーナリスト、ジン・ネット代表)
主催「ミャンマー軍による長井さん殺害に抗議する会」
nagaikenji20070927@mail.goo.ne.jp(メール)
参加希望の方はできましたら事務局までお名前を事前にメールしてください。
メールをいただけていない方は、
当日人数超過の場合のみ席数の都合で入れないこともあります
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パレスチナ女性ガーダを追ったドキュメンタリー『ガーダ パレスチナの詩』のDVD発売を記念し、10月22日(月)に『ガーダ』と『パラダイス・ナウ』の上映が決定いたしました!
open:18:00
start:18:30(『ガーダ』〜『パラダイス・ナウ』)
会場:アップリンクX
料金:2000円
詳細はこちら
パレスチナを描いた二つの作品、この機会に是非ご覧になってください。
毎週土曜日11:00より、渋谷、アップリンクXにて絶賛上映中です!
詳細はこちら
DVD発売前に、是非大きなスクリーンでお楽しみください!
自爆攻撃に向う二人の若者を、付録の日本語吹替え版では
アフレコ初挑戦の窪塚洋介とARATAが担当
充実した特典映像付きで12月7日より発売いたします。
吹き替えの模様は以下からご覧いただけます。
▼シネマカフェの記事
http://www.cinemacafe.net/news/cgi/report/2007/09/2536/index.html
★サイード役のARATAさん、ハーレド役の窪塚さんからのコメント
現地でごく当たり前の日常となってる自爆攻撃の是非を問う前に、僕らは真実をはっきりと認識しなけば。この映画に参加できたことを誇りに思う。 ARATA
等身大の「パレスチナ」の現実がある。今はまだ「日本」の空に爆弾は降っていないが…、文化が違えども願う幸せは同じだ。 窪塚洋介
■ご購入について
12/6までに予約すると定価の25%OFFになります。
ご予約はこちらから
6月10日(日)の14時(本編上映14:00〜15:30/トークショー15:30〜16:30)より渋谷アップリンクにて、『エドワード・サイード OUT OF PLACE』の佐藤真監督を招いた映画上映・トークイベントを開催します。
同じく6月11日(月)の18時半(本編上映18:30〜20:00/トークショー20:00〜21:00)より『映画 日本国憲法』の
【映画『パラダイス・ナウ』トークイベント】
映画『幽閉者』の足立正生監督を招き、大盛況のうちに幕を閉じた5月13日のトークイベントを皮切りに、毎回、パレスチナ問題、中東・アラブ世界、自爆攻撃などをテーマに映画、ジャーナリズム、報道写真、国際人道援助、国際政治学などの各界からオピニオン・リーダーたちをゲストとしてお招きします。どうぞご期待ください!
なお、当初6月13日に予定していた重信メイさんを招いてのトークイベントは延期となりました。まことに申し訳ございません。新たな日程が決定いたしましたら随時お伝えいたします。
<料金>
・上映+トーク: 1,800円
・トークのみ: 700円
<予約方法 >
下記要項を明記の上、件名を「パラダイス・ナウ/トークイベント」とし、指定のアドレスまでメールにてお申し込み下さい。
【予約要項】 (1)お名前 (2)予約人数 (3)ご住所 (4)電話番号(5)イベント日
【予約先】 factory@uplink.co.jp
渋谷アップリンクの地図は↓こちらから
http://www.uplink.co.jp/info/map.html
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佐藤 真(さとう まこと)
1957年、青森県弘前市生まれ。
東京大学文学部哲学科卒業。大学在学中より水俣病患者の支援活動にかかわる。89年から新潟県阿賀野河流域の民家でスタッフ7名と共同生活を続け、92年に『阿賀に生きる』を完成。二ヨン映画祭銀賞、サンダンス・イン東京グランプリなど国内外で高い評価を受ける。映画美学校主任講師、京都造形芸術大学教授として後進の指導にあたっている。近年では『阿賀の記憶』(2004年)、『エドワード・サイード OUT OF PLACE』(2005年)などが話題を呼んだ。
ジャン・ユンカーマン (John Junkerman)
1952年、米国ミルウォーキー生まれ。
画家の丸木位里・俊夫妻を取材した『劫火-ヒロシマからの旅-』(1988年)は米国アカデミー賞記録映画部門ノミネート。9.11のテロ後にノーム・チョムスキーにインタヴューした『チョムスキー9.11』(2002年)は世界十数カ国語に翻訳され、各国で劇場公開された。他に、与那国のカジキ捕りの老漁師を描いた『老人と海』(1990年)、エミー賞受賞作「夢窓〜庭との語らい」(1992年)、『映画 日本国憲法』(2005)など。現在も日米両国を拠点に活動を続ける。
欧米の英語メディアでsuicide attack, suicide bombingと表記され、直訳すると「自爆攻撃」「自殺爆弾」という言葉を日本の多くのマスメディアでは「自爆テロ」と訳しています。
『パラダイス・ナウ』では、アサド監督は映画の中で自爆攻撃を指令する集団を「軍(army)」と称していました。彼らは、軍服を着て、ヘルメットを着用し銃を携帯しているイスラエル兵と比較すると、全く普通のナブルスの市民にしか見えません。圧倒的に兵力に差がある戦時状態というのが映画の描かれているナブルスの現状です。
「自爆テロ」と称する時には、テロという言葉の持つ意味から、極悪な犯罪のイメージが付加されているように思われます。特に不特定多数の民間人を巻き込んだ場合がそうです。ただ、戦時下において民間人を巻き込むという事だけでいえば、空爆やロケット弾による爆撃の方が遥かに多くの民間人を巻き込んだ殺人を起こしているのも事実です。高価な兵器での殺戮を「攻撃」、安価な自爆による攻撃を「テロ」と称しているのが日本のメディアです。
アサド監督は、来日時に「“自爆テロ”という言い方はやめてほしい“自爆攻撃(suicide attack)”と言ってほしい」と日本のインタビュアーの人に言っていました。また、アラブでは「自爆攻撃」のことを英語で「suicide operation」というらしいです。(映画のパンフレットではこれを「自決作戦」と訳しました)
2001年9月11日の日本では「同時多発テロ」と称している事件はアメリカのメディアでは「September 11,2001 attacks」称しています。
映画の舞台のナブルスはイスラエルの占領下にあり、現在の状況は映画撮影時よりさらにひどく、ロケット弾が飛び交い、市民が射撃されており、市民の移動の自由もなく、人間としての尊厳が保てない状況にあり、隔離壁を作り続けているイスラエルは「民族浄化(ethnic cleansing)」を行っているということをアサド監督はインタビューで訴えていました。
『パラダイス・ナウ』の公開と同時期に神風特攻隊を描いた映画『俺は、君のためにこそ死ににいく』が公開されています。アサド監督は『パラダイス・ナウ』の製作にあたって特攻隊で亡くなった日本の若者の手記を読み参考にしたそうです。それを読んでアサド監督が感じた事は「神風特攻隊で亡くなった人たちにはそれぞれ個々の理由と物語があり、ステレオタイプ化できる事はないということが印象的でした。これはパレスチナの自爆攻撃者も同じです」とインタビューで答えていました。
『パラダイス・ナウ』は徹底してステレオタイプに語る事を拒むように、非常によく練られた脚本から出来上がっています。
以下、はネタバレがあるので映画をご覧になった人のみ「クリック」してお読みください。
続きはこちらから...
ネタバレがありますのでご注意ください。
紹介記事を更新しました。
『パラダイス・ナウ』を見た感想や紹介してくれたサイトや雑誌などをまとめてあります。
是非ご覧下さい。
http://www.uplink.co.jp/paradisenow/blogview.php