世界遺産のエルミタージュ美術館で、第一級の美術品が陳列されたままの内部を使い、3世紀にわたるロシア近代史を映画史上初の90分ワンカットの手法で描いた驚異の映画。
現代に生きる映画監督と、19世紀のフランス人外交官が、幻想と現実の区別もつかないままエルミタージュ美術館の中をさまよう。第一級の美術品が展示された館内で、ロシア王朝240年のドラマが語られてゆく。
2002年カンヌ映画祭コンペティション部門正式出品
2002年トロント国際映画祭最優秀造形賞
2003年サンフランシスコ映画批評家協会賞
2003年ドイツ映画撮影賞
2004年ニカ賞最優秀美術賞
2004年アルゼンチン国際映画祭最優秀外国語映画賞他
キャスト:セルゲイ・ドレイデン、マリア・クヅネツォワ、レオニード・モズガヴォイ、ミハイル・ピオトロフスキー、ダヴィッド・ギオルゴビアーニ、アレクサンドル・チャバン
オリジナル音楽演奏:ロシア国立エルミタージュ交響楽団
音楽演奏:マリーンスキー歌劇場管弦楽団(指揮:ワレリー・ゲルギエフ)
特別出演:ワレリー・ゲルギエフ
ロシア・ドイツ・日本(NHK)共同制作
©2002 Hermitage Bridge Studio & Egoli Tossell Film AG
<アレクサンドル・ソクーロフ>
Aleksandr Nikolayevich Sokurov
1951年シベリア生まれ。ロシアを代表する巨匠であるが、ソ連時代の全作品は公開禁止だった。第一回監督作『孤独な声』(1978年完成、1987年公開)はロカルノ国際映画祭銅豹賞、『モレク神』(1999年)でカンヌ国際映画祭最優秀脚本賞、『エルミタージュ幻想』(2002年)で90分ワンカット撮影に成功し、『ファウスト』(2011年)でヴェツィア国際映画祭金獅子賞受賞。フィクションとノンフィクションの枠を超えて40年以上も第一線で旺盛に作品を発表。映像と音、音楽、役者が一体となり構成される作風は一幅の絵画であり、映画界のみならず、音楽や文学など広い分野にわたり、世界中で高く評価されている。
提供:パンドラ