製作・監督・脚本・主演をこなしたのは道化師カップル、アベル&ゴードン。かつて『アイスバーグ!』(05)、『ルンバ!』(08)で“ジャック・タチの後継者”と世界中で絶賛された。本作ではその表現力に磨きがかかり、細部まで凝ったカラフルな映像美に、あっと驚く仕かけが散りばめられている。魅力的なキャラクターたちが繰り出すシーンの数々は、まるで“飛び出す絵本”のよう。絶妙な振り付けと選曲センスが光るダンスシーンに踊り出したくなること間違いなし!おばマーサを演じたのは『愛、アムール』(12)のエマニュエル・リヴァ。惜しくも今年1月に89歳で逝去したが、本作ではコメディエンヌとして不滅の輝きを放っている。夏のパリを舞台に、愉快なオトナたちが小さな冒険を繰り広げる、遊び心たっぷりのフランス産コメディ映画をお楽しみください。