監督・脚本:パトリシオ・グスマン/プロデューサー:レナート・サッチス/撮影:カテル・ジアン
編集:エマニュエル・ジョリー/天文写真:ステファン・ガイザード/製作:アタカマ・プロダクションズ
(2010年/フランス、ドイツ、チリ/16:9/90分)
配給・宣伝:アップリンク
監督・脚本:パトリシオ・グスマン/プロデューサー:レナート・サッチス/撮影:カテル・ジアン
編集:エマニュエル・ジョリー/写真:パス・エラスリス、マルティン・グシンデ/製作:アタカマ・プロダクションズ
(2015年/フランス、チリ、スペイン/16:9/82分)
配給・宣伝:アップリンク
特典映像:『光のノスタルジア』関連作5タイトル(計80分)、『真珠のボタン』関連作1タイトル(35分) 封入特典:ブックレット
【DVD仕様】IVCF-5780/カラー/MPEG-2/2枚組/本編16:9ビスタ/NTSC日本市場向け
『光のノスタルジア』本編:90分+特典80分/片面・二層/スペイン語・英語(ステレオ)
『真珠のボタン』本編82分+特典35分/片面・一層/スペイン語(5.1ch)
発売元: IVC, Ltd
およそ138億年昔、ビッグバンとともにこの宇宙が誕生し、46億年昔に地球が誕生、やがて水のなかから生命が生まれ進化を続けた。海から陸が生まれ、映画の舞台となる南米チリという国が生まれた。巨匠グスマン監督はその果てしない時の流れのなかで、大宇宙や自然をとらえた驚異の美しい映像とともに、人間が過去に繰り返してきた蛮行をとらえる。ピノチェト独裁政権下(1973~1990)での弾圧、さかのぼり行われた植民地化と先住民への虐待などである。
大宇宙のなかの地球、その光や水は、人間とともに、宇宙の営みや人間の業ともいえる歴史の事実を記憶している。この2作品を見る者は、心にこれまで経験のない意識が目覚めるのを感じるだろう。永遠の時空のなかで生成するひとつの生命体としての大いなる意識。人間は地球の支配者ではない。歴史の記憶とは。人間の、人間やほかの生命を蹂躙する性(サガ)とは‥‥。 『光のノスタルジア』と『真珠のボタン』、この2作品における「星の視座」は、今日の混迷する文明社会で顕在する、人間の暴力や支配への欲望に対して、私たちが忘れようとしている人類の叡智を思い起こさせる。
それは未来への希望にほかならない。
ラテンアメリカを代表するドキュメンタリー映画監督。1941年チリ、サンティアゴ生まれ。 アジェン政権時代の政府とその崩壊を描いた三部作、全5時間のドキュメンタリー『チリの戦い』は、アメリカの雑誌「シネアスト」で「世界で最も優れた10本の政治映画のうちの1本」と評された。 ピノチェトによるクーデター後、グスマンは逮捕され、2週間監禁された。 1973年にチリを出国し、その後はキューバ、スペイン、フランスと移り住み、多くの作品を発表し続けている。 1997年に始まったサンティアゴ国際ドキュメンタリー映画祭(FIDOCS)の創設者であり、同映画祭の代表を務めている。