コンバットマガジン1月号

私にとっての冒険とは、高い山に登ることや海に潜ることではない。邪魔する者たちや無法者、敵の脅威に屈することなく、自分の信念を貫いて生きることなのです。


『アンタッチャブル』の主人公、エリオット・ネス。あれが私の理想です。

ハリウッド映画のガンアクションなんか全部作り事です。監督はもちろん、アクション担当の人にだって、本物の銃撃戦を経験した人なんてまず居ないでしょう? 拳銃を腰に吊り、SMGを肩からかけてゲリラ地域で映画を撮った監督なんて、私が初めてじゃないかな? 全米公開の際にも、“これこそ本当のアクションだ!”と「解る人たち」には高く評価して頂きましたよ。

(人を撃った)「初めての時」には、誰でも身体が硬直します。膝はガクガク震え、顔面蒼白。指の力が抜けず、銃が手から取れなくなるほどです。2度目はもう少し冷静でいられる。怖さや罪の意識に耐えられずにその環境から逃げ出すか、そうでもないと思って留まるか。留まった人間は3度目、4度目の時はもう平気です。だから私のボディガードには、「2人以上」の経験のある者しか雇いません(笑)。それがコロンビアでエメラルド業に携わる、という事なのです。

インタビュアー:石井健夫