今映画『エレファント・ソング』失踪した精神科医と、愛を渇望した一人の青年マイケル。グザヴィエ・ドランが「これは僕だ」と出演を熱望した心理劇

ブルース・グリーンウッド(『スタートレック』)×グザヴィエ・ドラン(『トム・アット・ザ・ファーム』)

今も耳に残るのは、あの日のママの歌声

今映画『エレファント・ソング』失踪した精神科医と、愛を渇望した一人の青年マイケル。グザヴィエ・ドランが「これは僕だ」と出演を熱望した心理劇

監督:シャルル・ビナメ/脚本:ニコラス・ビヨン/撮影:ピエール・ギル/編集:ドミニク・フォルタン
出演:グザヴィエ・ドラン(『トム・アット・ザ・ファーム』)、ブルース・グリーンウッド(『スター・トレック』)、キャサリン・キーナー(『カポーティ』)、
キャリー=アン・モス(『マトリックス』)、ガイ・ネイコルム・フィオールドン、ほか (2014/カナダ/100分/シネマ・スコープ/DCP)
© Sébastien Raymond 配給・宣伝:アップリンク 特別協力:ケベック州政府在日事務所 後援:カナダ大使館

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グザヴィエ・ドラン×名優ブルース・グリーンウッド 精神病棟で巻き起こる心理戦。そして胸締めつけられる驚愕のラスト。

世界を魅了する美しき俊英グザヴィエ・ドラン。監督だけに留まらず、俳優としても評価の高い彼が脚本を読んで「マイケルは僕だ。この役を僕に演じさせてほしい」と出演を熱望したという。ドランの前作『トム・アット・ザ・ファーム』と同様に、戯曲を原作とする心理劇で、人々を翻弄しつつも痛々しいまでに愛を求める青年マイケルをグザヴィエ・ドランが熱演。『スター・トレック』のパイク提督役でも知られ、アトム・エゴヤン監督作品の定連でもあるカナダの名優ブルース・グリーンウッド、『マルコヴィッチの穴』『カポーティ』で2度のアカデミー助演女優賞にノミネートされたキャサリン・キーナー、『マトリックス』で脚光を浴びたキャリー=アン・モスなど、名立たる名優たちと共に緊張感あふれる会話劇を展開し、俳優としての底力を見せつけた。

ある日、有名なオペラ歌手である母が死んだ。ぼくは死にゆく母の手をとり、母が教えてくれた「ゾウの歌」を歌い続けた。

マイケルは美しい青年だった。14歳のときオペラ歌手である母が目の前で自殺し、その後、現在に至るまで精神病院に入院している。彼は病院で一番の問題児とされており、ゾウにまつわるあらゆることに異常なまでの執着を示していた。ある日、彼の担当医であるローレンスが失踪した。手がかりを知るのはマイケルだけ。マイケルのことをよく知る看護師長のピーターソンは「マイケルは茶化すだけで真実を話さない」と助言するが、院長のグリーンは彼に事情を聞くことを試みる。すると、話をする代わりに、と彼は条件を提示した。

1、僕のカルテを読まないこと。
2、ご褒美にチョコレートをくれることを約束すること。
3、看護師長をこの件から外すこと。

グリーンは条件を飲むが、マイケルはゾウやオペラについての無駄話で、話をそらすばかり。 「母を殺した」「ローレンス医師から性的虐待を受けていた」など、嘘か本当かわからないようなことをほのめかす。いつしかグリーンはマイケルの巧妙な罠に取り込まれていった…。

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