監督:ロウ・イエ(『二重生活』『スプリング・フィーバー』)(2014年/中国、フランス/115分/中国語/原題:推拿)
STORY
シャー(チン・ハオ)とチャンが経営する南京のマッサージ院では多くの盲人が働いている。 若手のシャオマー(ホアン・シュエン)は、幼い頃に交通事故で視力を失った。医師の診断は「いつか回復する」というものだったが、その日は一向にやってこない。
生まれつき目の見えない院長のシャーは結婚を夢見て見合いを繰り返すが、視覚障害者であることが理由で破談してしまう。それでも懲りずにパートナーを探し続ける明るい男だ。 客から「美人すぎる」と評判の新人ドゥ・ホン(メイ・ティン)もまた、生まれつき目が見えない。彼女は自分にとって、何の意味のもたない“美”に嫌気がさしていた。そのことを耳にしたシャーは、彼女の“美”が一体どんなものか知りたくて仕方がなくなる。
そんなマッサージ院に、シャーの同級生ワン(グオ・シャオトン)と恋人のコン(チャン・レイ)が駆け落ち同然で転がり込んできた。まだ幼さの残るシャオマーは、コンの色香に感じたことのない強い欲望を覚えはじめる。
ある日、爆発寸前の欲望を抱えたシャオマーを見かねた同僚が風俗店へと誘った。そこで働くマン(ホアン・ルー)と出会いによって、大きく動き出した運命の歯車。己を見失いもがき苦しむ中で見つけた一筋の光とは…。
ロウ・イエ監督作品の中でもっとも心奪うドラマだ。
―ヴァラエティ誌
巻き起こる複数の物語が力強く感動的で、
引き込まれずにはいられない。
―エスビーエスムービー
視覚障害者の世界を体験するような、
めまいの様なクローズアップ、
ぼやけ、視覚的なテクニックがとにかく素晴らしい。
―スクリーンアナーキー